相棒〜劇場版〜2008/05/04 00:12:28

このドラマがそんなに話題になっているとは知らず、先日、今シリーズの最終話の2時間スペシャルを観たところ、これが、死刑制度から冤罪、裁判員制度などの今日的テーマを素材にきっちり面白く作ってあったのでビッ
クリ!

これは映画も面白いかも、と映画館で予告編を観ると、どうもイラクで日本人学生が人質になって殺された事件をベースにしているようです。

ますます、期待を持って先日、料金が千円になる毎月のファースト・デイ、に観に行ったのですが……。

残念!
こういうテーマを選ぶ意気込みは良し。しかしストーリーを詰め込み過ぎた、というか作り方を誤った観がします。
ネタばれになってしまいますので詳しくは言いませんが、この犯罪の動機は怨恨であり、義憤です。
一方、このシリーズは毎回、水谷豊演じる杉下右京の冴えた推理を売り物にしており、映画でもこの面を出そうとしたのか、コンゲームの趣きを濃くしています。

この、怨恨、義憤が元になっている、ということと、その犯人がコンゲームを演じる、というところにどうしても違和感を感じてしまいます。
勿論、その点にも一応、理由付けはされています。されているのですが、そこまで考えるのは、やりすぎでは? という気もしてしまったのです。

そして犯人の人物像が、あれほどの犯罪をなした人物に思えない、ということも感じました。

他にも○○がマラソンに参加したのには理由があったのか、とか、娘が事件前に被害者の元を訪ねていたのは何故なのか、など、不明の点も幾つかあります。

とはいえ、そういう違和感を感じつつも、全体としては退屈することも無く、それなりに楽しめる内容だとは思いました。

このシリーズ、若い人にも人気があるようで、先日、土曜深夜のスマステという香取慎吾(?漢字忘れました^^;)の番組に、この映画の宣伝で水谷豊が出てきたときも、質問メールの多くが10代だったのに驚きました。

私が観たのは22時からの回だったのですが、ファーストデイだったこともあるのか結構、お客さんは来ていて、高校生や若い女性連れも目立っていました。

映画の出来自体は今ひとつだったと思いますが、この内容は、是非、多くの日本国民に観て欲しい、と思う内容です。
ドラマの中で、水谷と岸辺一徳が話をするシーンがあります。
「人は忘れるものだ。忘れるから生きてゆける」という岸辺に対して、「忘れてはいけないものがあります」と水谷は答えます。
この映画が、あの時、政府や一部マスコミが煽り、それに多くの国民が簡単に踊らされヒステリックに叫びながら、今では(政府も一部マスコミも国民も)そんなことはなかったかのように振舞っている、今の日本のあり方に疑問符を呈じようとしているのは、明らかです。

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_ soramove - 2008/05/12 08:01:01

「相棒 劇場版 絶体絶命!42.195km 東京ビッグシティマラソン」★★★☆
水谷豊 、寺脇康文 主演
和泉聖治 監督、2008年、117分



TVの人気シリーズということだが、
それは全く見たことが無かった、
「大丈夫かな」と若干思いつつも劇場へ。

大きな劇場...
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