「ハッピーフライト」2008/12/15 00:28:16

2008年12月8日(月)/福井シネマ
★★★★☆(★5つで満点)
製作:2008年度
監督:矢口史靖
脚本:矢口史靖
出演:田辺誠一、綾瀬はるか、時任三郎、吹石一恵、田畑智子、
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傑作です。

映画の面白さのひとつに、普段我々が知らない世界のことを垣間見せてくれる、ということがあります。
この映画の面白いところは、一機の飛行機を飛ばす為に、パイロット、アテンダントは勿論、チケット受付、管制塔、その他、部外の人たちは通常、知りもしないさまざまな部署の多くの人たちが、どんな働きをしているか、そのことが過不足なく描かれていることです。

それらのひとつひとつが人間味溢れるキャラクタを通して描かれており、彼(女)らの仕事に対する不満、不安、自信、誇りと共にその働きを体験することが出来るのです。
例えば、地下の暗い部屋でレーダーとにらめっこしながらパイロットに航路を指示する管制官たちがいます。彼(女)らが、上部の管制塔からくすねてきた、飛行機をかたどったクッキーを戯れに地図上に並べながら、「それ、いい手」などと呟くシーンがあるのですが、さりげないセリフの中に、その仕事が日常になっている凄さ、自信が描かれており、この作品を作るに当たっての取材の深さを伺わせます。

飛行機に異常が起こった時に、まずどんな人たちが動き、次にどこがどんなふうに動いて行くのか。次々と波が起こるように、異なる部署の登場人物たちが叫び、指示をし、動いて行くのが面白いですし、彼(女)らが自らの仕事に自信と責任を持ち、物事をこなして行くさまは、感動的ですらあります。
綿密な取材の上にキャラクタを掘り下げ、見事なドラマになっていると思います。

大事故が起こらなくたって、大切で小さなドラマは日々あるのだ、と、思わせてくれる映画です。
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