『不当な支配』の言い換えは許せません2006/11/24 00:13:01

教育基本法に言う「不当な支配」とは、戦前、教育の中で「愛国心」が強制された結果、日本が誤った道を進んでゆく過程で国民がそれを糺すことを妨げ、ただ、「愛国心」の名の下に死ななくてよい、殺さなくてよい尊い命を数多く失わせてしまった、その反省から制定されたものです。
この経緯から言っても、「不当な支配」とは、時の政府の思惑により教育の内容が左右されることを指しています。

伊吹文科相は22日の参院教育基本法特別委員会で、『法律や政令、大臣告示などは「国民の意思として決められた」ことから、「不当な支配」にあたることはない』と発言したそうですが、これは一見、尤もですが間違っています。
端的に言えば、そういうことならこの社会には裁判所は不要になります。
三権分立と言う制度が何故、歴史の中で考え出されてきたのか、政治家ともあろう方が知らないとしたら不勉強、政治家失格です。
ナチドイツも、クーデターも起こしましたが選挙を通じて政権を獲得してゆきました。
国会で多数派を占め、政権を担っているとしても、その政策が全て正しいとは限りません。
最近の例で言えば、昨年の衆議院選挙で多数を取った自民党は、郵政をテーマに国民に訴えたので、国民は教育基本法を変えて欲しくて多数を与えたのではありません。自民党にフリーハンドを与えたのではないのです。

特に教育は、50年、100年のスパンで、子供を、人を育ててゆくものです。
その内容は、国民各階層の多様な意見を集めてゆく中で決めてゆくべきものです。

自らの意見に沿わないものを『イズムを持っている』だの『政治的闘争の一環』だのという見方しか出来ない狭い了見で、どうして広く長い目で教育を語る事が出来るのでしょうか?
自分たちこそがそうではないか、と省みる気持ちを持てず、ただ自分の思いのみを押し付ける、そのような人たちが教育を左右しようとすることこそを「不当な支配」というのです。

私は、この社会が多種多様な思い、意見を持った人が話し合って物事を決めてゆくような社会であって欲しい。一方的に力を持った人や勢力が弱いものを押しのけてゆくような社会であって欲しくない。そう思うからこそ、「日の丸」「君が代」の強制には反対します。
この国の将来を思うからこそ、そう思うのです。
国を大切に思うならこうする筈だ、なぜこうしない、というのは思い込みでしかありません。

「日の丸」「君が代」の強制や教育基本法の改定に疑問の声を上げると匿名の嫌がらせが来るような、そんな社会が「美しい」のでしょうか?

政治には情が必要?2006/11/25 12:43:55

郵政法案に反対した議員の復党問題で、青木幹雄参院議員会長や中川昭一政調会長は、政治には情が必要だ、とか言っているようです。
正しくその通り、と言いたい。
が、政治家が情をかけなければならないのは国民に対してであって、身内の政治家に対してではありません。
逆に、国民に情をかける必要があるのなら、身内や自らに対しては非常に徹すべきなのが政治家の在り方でしょう。

国際人と国歌2006/11/25 12:54:40

22日の教育基本法特別委員会での、マスコミにもよく登場する舛添議員の発言です。
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舛添議員:国を愛する態度についてどうするのかということ。
私が常に思っていますのは、
スポーツの大会で国旗が揚がる、それで日本全国が感動する、そ
して国家を歌う。それは当たり前であって、わたしは外国で若い
頃勉強をしていましたけれど、
自国の国旗と国家に尊敬の念をもてない、態度に示せない人は、
完全に馬鹿にされて、それは国際人じゃないんです。

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私は日本人以外の人たちと殆ど交流はないので分かりませんが、大まかには舛添さんの言う通りなのでしょう。
ですが、もっと根本的に言えば、要は、自らのはっきりした考えを持ち、それに基づいた行動をしているか、ということが大事なのではないでしょうか?
私がもし、何かの国際的なスポーツ大会で「君が代」の演奏の際に起立せず、隣りの外国の人に怪訝な顔をされたら、こう答えようと思います。

この歌は私の国の国歌ということになっているが、「日の丸」を掲げ「君が代」を歌わせようとしている人たちは残念ながら、先の日中戦争(第2次世界大戦)で、日本は何も悪いことはしていない、と主張する人たちと勢力を同じにしている。少なくともそう考えている人たちが少なくない。
また、その強制のやり方にも納得がいかない。
だから私は素直に「日の丸」も「君が代」も支持出来ないのです。
「日の丸」はシンプルなデザインでそれ自体に何も悪い意味はありません。だから少しでも日本をいい国にして「日の丸」に誇りを持てるようにしたいと考えています、と。

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多くの国には、国の中で迫害されている人たちもいます。
本当に全ての人が、その国の国歌や国旗に誇りを持っているのでしょうか?
イラクに住むクルド人はイラクの国歌、国旗に誇りを持っているのでしょうか? 或いは、きたのでしょうか?
ドイツは戦後、ナチ時代の国旗、国歌を変えたのではなかったでしょうか?

国を愛する、大切に思うと言うことと、「国歌」「国旗」を尊敬すると言うことは、必ずしも一致することとは限りません。非常に残念なことですが。
だから、それを強制することは間違いなのです。
すべきことは、より多くの人たちが心からそう出来るように、それぞれの人たちが、自分のいる場所から、この国、社会をよりよくしようと務める事なのだ、と私は思います。

教育基本法を「改正」すると教育内容の検閲が実現する?2006/11/25 18:59:06

少し長くなりますが、22日の参議院教育基本法特別委員会での伊吹文科相と民主党・佐藤議員のやり取りです。
都道府県知事が国の方針と異なる教育方針を掲げた時、それは教育への「不当な支配」となるのか、という議論の一部です。

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佐藤:それは理解するとしてですね、マニフェスト選挙が各地で行われているわけです。知事選が戦われている場合に、たとえば30人学級の実現というマニフェスト、公約を掲げて、その知事さんが当選した場合に、その県は30人学級をしてはいけないわけでしょうか。

伊吹:私が申し上げているのは、教える内容のことを言ってるわけですよ。地方の実情に合わせていろいろなことを、(30人学級にするとか)財政が許せばおやりになればいいことですよ。むしろ問題はですね、「学習指導要領」に書かれていることと、政治信条によって違うことはこれは日本全体の法律の枠の中でやっていただかなくては困るということを言っているわけです。

佐藤:だんだんとすり替わっているようですが、もう一度前に戻らせていただきます、
そろそろこれやめますので、「誰が誰を支配するのか」それは知事が「学校教育法」だとかそういうものを逸脱した場合には、それは知事が「不当な支配」をした、と。その知事は選挙公約でさまざまな教育政策を訴えて、選挙に勝った知事さんですね。それは国の枠の中からははずれた政策だから、ダメですよ、と。それは地方分権とはなにも関係がないということでしょうか。知事はそこの住民が選んだんですよ? そこまで国が介入するということ、それが真意なのかどうか、「国が介入する」ということですか?知事に。

伊吹:これは、制度のことを議論しているわけではないですよ? 教える内容のことを言ってるわけですよ? だから「学習指導要領」と申し上げている。「学習指導要領」によって全国一律の教育の内容を担保しているわけですから、それと違う内容を「イズム」によって教えたり、特定の団体が特定の考え方でもって教育を支配することを排除する条項だ、ということです。

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教育内容のことについて、政府が決めた政治信条に沿わない内容を教えるのは「不当な支配」だ、と言っているように聞こえます。
これは国が教育内容の検閲をするということです。

教科書検定が検閲に当たるのではないか、という問題は戦後ずっと裁判でも争われてきたことで、その中で政府(文部省)は、検定は技術的な、明らかな事実の間違いを正すものであって、その内容まで変更を求めるものではない、と言って来ました。(実態は違いますが)
しかし、教育基本法が「改正」されると、教育内容までも政府の示した通りにしなければ「不当な支配」になるというのです。
これ、一体、以前のソ連共産圏や今の北朝鮮の教育とどう違うのでしょうか?
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